八王子市の高齢者福祉の取り組み│東京26市│自治体│高齢者│福祉

2025-12-23

八王子市の地域性と特徴

八王子市は東京都でありながら、いわゆる「都心」とはかなり異なる性格をもつ街です。
東京23区から西へ離れた多摩地域の中でも面積が非常に広く、市の中に市街地、住宅地、大学キャンパス、山間部までが同時に存在しています。
八王子は単なるベッドタウンというよりも、ひとつの地方都市に近いまとまりを持った地域だと言えます。八王子の大きな特徴として、自然環境の豊かさが挙げられます。市の西部には高尾山をはじめとする山々が連なり、観光地であると同時に、市民の日常生活のすぐそばに自然がある環境が保たれています。
また、八王子は学園都市としての顔も持ち、多くの大学や専門学校が立地し、学生人口が多いため、駅周辺や大学近くには手頃な飲食店や賃貸住宅が充実しています。若者の往来がある一方で、長く住む住民も多く、学生と地元住民が共存する独特の地域社会が形成されています。
都市機能と自然、学生文化と地域の歴史が混ざり合い、人によってまったく違った表情を見せるところに、この街の地域性と魅力があると言えます。

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八王子市の高齢者の比率

2025年時点の八王子市における高齢者の比率(高齢化率)は、およそ28.0%前後と見られています。
これは、総人口の約3.6人に1人が65歳以上の高齢者であるということを意味します。つまり、市内の人口のうち約2割台後半〜3割弱が65歳以上です。
八王子市の高齢化率は東京全体(23区も含めた東京都平均)の高齢化率に比べてやや高い水準(東京都全体は2025年に約23.4%)ですが、全国の平均と比べると同程度かやや低い傾向でもあります。

八王子ではほぼ4人に1人以上が高齢者という状況で、人口全体の構成としては高齢化が進んでいることが分かります。今後の将来推計でもこの比率はさらに上昇する予測となっており、2030年代〜2040年代には30%台に達する可能性も示されています。


八王子市の独居高齢者の割合

八王子市における独居高齢者(65歳以上のひとり暮らし)の割合について、公的統計をもとに整理すると、以下のような状況が分かります。
令和5年(2023年)時点の統計によると、八王子市に住む65歳以上の高齢者のうち、「高齢者単身世帯」(65歳以上の人がひとりで住んでいる世帯)は約29,223世帯あります。これは市内全体の世帯数(281,649世帯)から見ると、65歳以上の人の単身世帯が全世帯の約10.4%程度を占めている計算です。

もう少し高齢者全体で見てみると、65歳以上の人口は約155,039人ですから、単純に高齢者の人数ベースで「ひとり暮らしの高齢者世帯」の割合を推計すると、高齢者全体のうちおよそ19〜20%前後の人が独居(=ひとり暮らし)の高齢者世帯にあたる可能性が考えられます(29,223世帯/155,039人=約18.9%)。
ただし、これは世帯数ベースから見た簡易的な割合であり、厳密には同じ世帯内に高齢者が複数いる場合や同居人(子世代・親類等)がいるケースを正確に除いた精密な個人ベースの割合とは少し違います。それでも、現状では八王子市の高齢者の中で約2割近くがひとり暮らしの高齢者であるという傾向があると見ることができます。
日本全体でも高齢者の単身世帯は増加傾向にあり、こうした独居高齢者の社会的課題(孤立・介護支援・見守りなど)は今後さらに重要になるとみられています。

八王子市長池見附橋


八王子市の独居高齢者孤独死問題への対策

八王子市の 「独居高齢者(65歳以上のひとり暮らし)」の割合として参考になる推計値や関連統計を踏まえて説明します。

八王子市内の高齢単身世帯の割合

・八王子市で「高齢単身世帯(65歳以上の単独世帯)」の割合は、過去の統計(2015〜2020年前後のデータ)で 高齢者世帯全体のうち約26.5%前後とされていました。これは、65歳以上の高齢者がいる世帯の中で約四分の一強が単身世帯であるという意味です。
この統計は自治体の住宅マスタープランや計画資料に基づいた数字で、八王子市として長く一貫して示されてきたものです。一般的に高齢化が進む中で、高齢単身世帯の数は増加傾向にあります。

全国の高齢単身世帯の状況(背景参考)

・厚生労働省の全国調査によると、日本全体でも高齢者の単独世帯(=ひとり暮らし)は増えており、2023年時点で 約742万世帯に達しています。多くの場合、75歳以上の高齢者が割合を大きく占めています。
・国の人口推計では、2020年〜2050年の間に高齢者のひとり暮らしは大きく増加し、2050年には 高齢者の単身世帯が全世帯の約20%以上になると予測されています。

八王子市の独居高齢者の割合(2020年代)

八王子市における 65歳以上の高齢単身世帯の割合(=独居高齢者世帯)は約26〜27% と推計される(高齢者世帯全体に対する割合)
これは、高齢者世帯におよそ4人に1人がひとり暮らしというイメージです。
八王子市の 高齢化率(65歳以上の割合)は約28.0%前後 で、東京都全体より高く、全国平均と比べても進んでいる方です。
東京都や全国のトレンドでも、高齢者の単身生活は増加傾向にあり、今後さらに市内独居高齢者の割合も上昇する可能性が高いと言われています。


八王子市が行う高齢者支援の取り組み

八王子市は、高齢化が進む地域の中で高齢者が長く安心して暮らせるように様々な支援策を進めています。自治体の公式情報をもとに、代表的な取り組みをご紹介します。
正確な情報は自治体窓口、地市域包括センターにお問い合わせください。

介護予防・日常生活支援総合事業

八王子市では、介護が必要になる前の段階から支える取り組みとして「介護予防・日常生活支援総合事業」を実施しています。これは高齢者の身体機能の維持・改善や、日常生活の困りごとに対応するサービスを総合的に提供する制度です。
地域のボランティアやNPOが行う訪問型の生活支援(掃除・買い物など)や、管理栄養士が自宅を訪問して食生活についての助言やコーチングを行うサービスなどがあります。こうした支援により、高齢者の生活自立を促進し、要介護状態になるリスクを下げることを目指しています。

地域主体の助け合い・社会参加支援

八王子市は、高齢者が地域で孤立せずに生活できるよう、地域住民やボランティアの力を活かした助け合い活動も応援しています。「地域助け合い・社会参加応援団体」として地域活動や生活支援の取り組みを行う団体を支援しており、日常的な困りごとの解消や、通いの場・交流の場づくりなどを促進しています。
高齢者が参加しやすい地域の交流の機会を増やすことで、孤立防止や健康維持にもつなげています。

地域包括支援センター(高齢者あんしん相談センター)

市内の各地域には「地域包括支援センター(高齢者あんしん相談センター)」が設けられています。ここでは、介護や医療、福祉に関する総合的な相談ができ、介護保険の利用手続き、介護予防、在宅生活支援など幅広い相談に対応しています。専門職員(社会福祉士・保健師・主任ケアマネジャーなど)が支援し、必要なサービスにつなぐための窓口として機能しています。

高齢者福祉の計画・専門分科会

市は「高齢者福祉専門分科会」を設置し、高齢者支援の現状と課題、今後のより良い施策について専門家や関係者が議論・検討しています。こうした取り組みは政策の質を高めるための基盤となっており、地域の声を反映した支援策の充実につながっています。

高齢福祉施設・生活支援

八王子市内には特別養護老人ホームや介護老人保健施設、介護医療院など、高齢者向けの福祉施設も整備されています。これらの施設は、介護が必要な方の入所支援やリハビリ、看護・介護サービスを提供し、自宅での生活が困難になった場合の受け皿となっています。

住宅支援(家賃補助制度)

高齢者を含めた対象世帯向けに、家賃補助の対象住宅の入居者を募集する取り組みも行われています。これは高齢者・障害者・子育て世帯などが安定した住まいを確保できるようにする施策で、経済的負担の軽減と生活基盤の安定を支えています。

健康づくり・予防活動

八王子市は健康寿命の延伸を目指し、食生活や健康づくりに関する情報発信や住民参加型の健康促進活動も進めています。高齢者向けの健康講座や運動教室などが地域で開催され、介護予防や生活習慣病対策に役立っています。


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八王子市の高齢者向け福祉

八王子市が実施している高齢者向けの福祉支援は、とても幅広く、高齢者ひとりひとりの状況やニーズに応じた支え方が進められています。

八王子市の高齢者向け福祉は、「介護が必要になってから支える」だけでなく、「高齢期を地域で安心して生き続けられるように支える」ことを軸に組み立てられています。背景には、市の高齢化率が都内でも比較的高く、独居高齢者も増えているという現実があります。そのため福祉は、医療や介護に限定されず、生活・住まい・人とのつながりまで含めた広い意味で位置づけられています。

まず大きな柱となっているのが、地域包括ケアの考え方です。八王子市では、高齢者が住み慣れた地域を離れずに暮らし続けられるよう、「相談・医療・介護・予防・生活支援」を一体的に提供する体制づくりを進めています。
その中核を担うのが、各地域に設置された「高齢者あんしん相談センター(地域包括支援センター)」で、ここは単なる相談窓口ではなく、高齢者の生活全体を支える福祉のハブとして機能しています。介護が必要かどうかにかかわらず、生活不安や家族関係、孤立の問題なども含めて相談できる点に、福祉的な性格がはっきり表れています。

八王子市の福祉の特徴として重要なのが、介護予防と自立支援を重視している点です。
高齢者を「支えられる存在」としてのみ捉えるのではなく、できる限り自分らしく生活を続けられるよう、運動・栄養・社会参加といった面から支援が行われています。これは、要介護状態になることを防ぐという行政的な目的だけでなく、高齢期の生活の質を守るという福祉の考え方に基づいています。

また、孤立を防ぐことも、八王子市の高齢者福祉の重要なテーマです。
独居高齢者や高齢者のみ世帯が増える中で、地域での見守りや交流の仕組みづくりが進められています。ボランティア団体や住民主体の活動を市が支援する形をとり、「行政がすべてを担う福祉」ではなく、「地域全体で支える福祉」を目指している点が特徴です。これは、高齢者を受け身の存在にしないという福祉観にもつながっています。

住まいの安定も福祉の一部として位置づけられています。高齢になると、収入の減少や身体機能の低下により住環境の問題が生活不安に直結します。八王子市では、高齢者向け住宅や家賃補助制度、バリアフリー住宅などを通じて「住み続けること」を支える福祉施策が展開されています。これは医療や介護以前に、生活の基盤を守るという意味で、非常に福祉的なアプローチです。

八王子市の高齢者福祉は、「高齢者=介護の対象」という狭い枠組みではなく、地域社会の一員としての高齢者をどう支えるかという視点で構成されています。相談体制、予防、生活支援、住まい、地域のつながりを組み合わせながら、高齢期の暮らしそのものを支える――そこに、八王子市の福祉としての特徴があります。

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八王子市の高齢者支援の取り組みまとめ

八王子市の高齢者支援は、高齢化率の上昇や独居高齢者の増加を踏まえ、「高齢になっても住み慣れた地域で安心して暮らし続けられること」を基本目標に据えて展開されています。支援の考え方は、介護や医療に限定せず、生活・住まい・人とのつながりまで含めた包括的なものです。

中心となっているのは、地域包括ケアシステムの構築です。市内各地に配置された高齢者あんしん相談センターを軸に、介護、医療、福祉、予防、生活支援を一体的につなぎ、高齢者本人や家族が困ったときに早い段階で支援につながる体制を整えています。これにより、問題が深刻化する前に支える「予防的な支援」が可能になっています。

また、八王子市は介護予防自立支援を重視しています。身体機能の低下を防ぐ取り組みや、日常生活を維持するための支援を通じて、高齢者を単なる支援の受け手ではなく、主体的に暮らす存在として位置づけています。これは、本人の生活の質を守ると同時に、地域全体の福祉を持続させる狙いもあります。

孤立防止と社会参加の促進も重要な柱です。独居高齢者が増える中で、地域の見守り活動や住民主体の助け合いを市が後押しし、行政と地域が役割を分かち合う形の支援が進められています。人との関係を保つこと自体を福祉と捉える姿勢が、八王子市の特徴と言えます。

住まいの確保と生活基盤の安定も高齢者支援の一部として位置づけられています。高齢者向け住宅や住宅支援制度を通じて、加齢による不安が「住めなくなること」に直結しないよう配慮されています。これは、介護や医療の前段階にある生活不安に対応する、福祉的アプローチです。

八王子市の高齢者支援は「相談できる」「予防できる」「孤立しない」「住み続けられる」という四つの視点を組み合わせ、高齢期の暮らし全体を支える仕組みとして構築されています。 個別サービスの集合ではなく、地域で生きる高齢者を長期的に支える福祉政策として展開されている点が、八王子市の取り組みの特長といえます。

【八王子市ホームページ】
https://www.city.hachioji.tokyo.jp/


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