高齢者見守りサービス・安否確認サービス、全国自治体(東京都・大阪府)の取り組みとは 【自治体別、高齢者見守りサービス】
2022-05-24平成26年6月の消費者安全法(平成21年法律第50号)の改正により、高齢者、障がい者、認知症等により判断力が不十分となった方の消費者被害を防ぐため、地方公共団体及び地域の関係者が連携して見守り活動を行う「消費者安全確保地域協議会(見守りネットワーク)」を設置できることが規定されました。
高齢者や障がい者を消費者トラブルから守るためには、福祉関係者や医療関係者、警察や消費者団体、民間事業者の方、消費生活サポーターや自治会の方など、地域で見守る多様な担い手のみなさんの気付きを消費生活センターにつなぐことが何より大切です。
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全国の設置状況
消費者安全確保地域協議会 設置済地方公共団体 [2021年8月末日現在]
協議会設置自治体数:351自治体
地方公共団体から2021年8月末日までに消費者庁に対して設置報告のあった協議会数。
※広域連携による設置を含みます
東京都高齢消費者見守り推進モデル事業
1 東京都高齢消費者見守り推進モデル事業
~Strikethrough~
東京都では、地域の関係機関(区市町村、民生委員・児童委員など)や様々な団体・事業者等が連携し、高齢者の消費者被害の防止に向けた取組を行う地域の見守り体制(見守りネットワーク)の構築を推進。
高齢者福祉部門等と連携し、見守りネットワークの構築を目指す区市町村を支援するため、平成29年度から下記の事業を通じて、状況に応じた個別の支援を行う東京都高齢消費者見守り推進モデル事業を実施。
(1)見守り関係者と消費生活センターとの連絡手段等の明確化・共有
見守り関係者が高齢者の消費者被害を発見した際に、消費生活センターへ迅速につなぐための連絡・通報体制を明確化し、見守り関係者間で共有。
→高齢者の消費者被害を見逃さず、迅速な対応につながる体制を構築
(2)地域包括支援センター等と計画的に連携して行う出前講座・出前寄席
地域包括支援センター等と連携して、複数の地域で高齢者や見守り関係者向けの出前講座や出前寄席を実施、計画的に情報提供をする。
→ 定期的・継続的な情報提供の契機に。また、福祉の窓口と「顔の見える関係」を構築
(3)区市町村等において推進する取組
高齢者見守りに関する取組内容を、区市町村が独自に設定し実施。
→ 地域における課題解決や先進的な取組により、今後の体制充実につなげる
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【東京23区の各自治体取り組み】
1.足立区
高齢者向け福祉の充実している足立区では、以下のようなサービスを提供しています。
■緊急時に備えた支援(高齢者火災安全システム)
火災発生時に室内と室外に警報ブザーが鳴り、周囲に緊急事態を知らせます。また同時に、自動で119番通報をする火災安全システムを設置するサービスです。
■地域で見守り支援(孤立ゼロプロジェクト)
日常的な見守りや地域の声かけ活動を通じて、支援を必要とする方を発見し、サービスまでの仲介となり、地域活動などの社会参加の機会を提供する一連活動です。
■おでかけサービス(マッサージ・針の無料施術)
足立区内在住で73歳以上の方を対象に、無料マッサージを実施しています。この事業は、視覚障がい者の方の就労環境確保とともに、高齢者の方の健康保持と福祉の増進を目的に実施されています。
2.荒川区
荒川区は高齢者向け政策の中でも「認知症」に力を入れています。具体的には「はつらつ脳力アップ教室」の開催や、オレンジカフェ(認知症カフェ)の運営などが挙げられます。
■はつらつ脳力アップ教室
友人とともに運動やゲーム、創作活動など、様々なことに挑戦しながら認知症の予防を図る教室です。
■オレンジカフェ
認知症の方やその家族、地域住民、医療・介護・福祉の専門家などの誰もが参加でき、情報交換や認知症の方の支援を目的とした集いの場です。
認知症による社会的孤立を防ぎ、住み慣れた街での暮らしを継続できるよう、認知症に関する正しい理解や支援の輪が広がることが期待されています。
また季節や情勢を汲んだテーマで、高齢者の健康づくりの案内を発信しています。
例)こんな時こそ健康づくりを(口腔編、熱中症予防)など
3.板橋区
板橋区の福祉政策や高齢者向けサービスは「気軽」さが特徴。シニアのためのお料理教室などのイベント運営にも積極的です。
■コミュニティバス・りんりん号
板橋区板橋区板橋区ではおとな220円、子ども(小学生)110円で乗車できるコミュニティバスりんりん号が運行しています。(シルバーパスの提示で無料)
公共交通機関として、街の利便性に貢献するとともに、区立美術館周辺を経由することで、観光・文化施策への振興も狙った取り組みです。沿線には区民から募った“板橋らしさ”を感じさせる風景、「板橋十景」も。バスに揺られてのんびりと自然豊かな板橋の街を感じることができます。
■健康支援講座
板橋区では「女性健康支援センター」を設け、毎月定期的にメンタルヘルスや乳がん検診の案内、漢方講座を開講しています。
4.江戸川区
江戸川区では高齢者を「熟年者」とし、筋力アップトレーニングや、健康で長生きに関する講座などを定期開催しています。
■江戸川区バリアフリーマップ
江戸川区のホームページや公共施設で配布されている「江戸川区バリアフリーマップ」には、バリアフリー機能を備えたお店や施設の情報が掲載されています。
■えどがわ熟年者応援サイト
健康や介護予防のためのイベントや福祉サービスなどの案内に加え、元気な高齢者の方々に向けて求人や起業に関する情報も見ることができます。
健康づくりや介護保険、いきがい探しなど目的に合わせたリサーチがしやすく、熟年者の過ごすセカンドライフを輝かせる情報がもりだくさんです。
5.大田区
シニアが生き生きと社会に参加できる機会と仕組みを確立している大田区は、以下のようなサービスを提供しています。
■シニアクラブ
e田区に住む60歳以上の方が加入できます。ゲートボール、社交ダンス、民踊、囲碁・将棋、カラオケなど、クラブの種類は多数。自身の趣味を共有できる場としてたくさんの高齢者が参加しています。
■老人いこいの家
区内在住・在勤の60歳以上の方であれば、どなたでも利用できます。歌や踊りのできる広間、将棋や囲碁のできる静養室、お風呂があり、「毎日体操」「月3回のマッサージ」など、健康増進に役立つ取り組みを行っています。
6.葛飾区
葛飾区では医療や介護の福祉サービスはもちろん、シニアの社会参加や就業支援を促す「クラブ活動」が盛んです、具体的には以下のようなサービスを提供しています。
■高齢者クラブ
葛飾葛飾区では、60才以上の区民が集う自主団体「高齢者クラブ」が活動しています。活動費は区が補助しており、ボランティアや趣味の教室、ゲートボールクラブなど、現在150の高齢者クラブが活動中です。
日頃の生活を楽しく有意義にすることを目的とし、「高齢者クラブ連合会」はゴルフ大会(5月・10月上旬)や、みんなで楽しく踊ろう会(7月下旬)なども主催しています。
■介護レッスン
ホームヘルパーによる介護レッスン「おうちで学ぶ快適介護」、一人暮らしの高齢者や認知症の方を対象とした「高齢者見守り相談窓口」「かつしかあんしんネット」などの政策も実施しています。
7.北区
北区で一人暮らしのシニアの家を訪問する見守りサービスや、ゴミの訪問収集、車椅子の貸し出しなどの福祉サービスを実施しています。更に具体的なものには以下の福祉事業が提供されます。
■おたっしゃ教室
区内在住の65歳以上の方が利用できる介護予防教室です。身体機能の維持・改善のため、筋力アップ体操やマシントレーニングに取り組みます。
■高齢者あんしんセンター(地域包括支援センター)
高齢者が住み慣れた地域で生活を続けていけるよう、ケアマネジャーや社会福祉士、保健師、見守りコーディネーターなどが中心となって、総合的な支援を行っています。
区内の高齢者を対象に、家の住み替えにかかる一部費用を助成するなど幅広く運用されています。
8.江東区
江東区ではともに支え合い、健康に生き生きと暮らせるまちをテーマに高齢者をサポートしています。
高齢者を狙った悪質商法への対策情報や、国民年金や認知症などシニアの相談窓口などを設置し、江東区での快適な生活を提供しています。
■グランチャ東雲
高齢者の生きがい・健康づくり、介護予防の促進、こどもとの世代を超えた交流を図る「児童・高齢者総合施設」です。
健康づくりフロアにはプール、高齢者いこいフロアには和室・浴室・談話コーナー・運動スペース・大広間。教養・娯楽フロアでは各種講座を開催。親子が自由に利用でき、高齢者とこどもたちのふれあいの場として運営されています。無料送迎バスも運行中です。
■長寿サポートセンター
保健師、社会福祉士などの医療・介護の専門職がチームとなって活動し、高齢者の快適な暮らしを支援しています。現在区内では21のサポートセンターが運営されています。
9.品川区
品川区のモットーは「輝く笑顔 住み続けたいまち しながわ」。高齢者向け政策もこのモットーに基づいて提供されています。
■シルバーセンター
カラオケ、民謡や社交ダンスなど様々なグループが自主的に活動しており、身近なところで気軽に仲間づくり、健康づくりができる施設です。マッサージサービスや入浴サービスも行われています。現在は区内11か所で運営されています。
■シニアのためのいきいきガイド
品川区でははつらつとしたセカンドライフの実現に欠かせない、社会参加の機会を積極的に提供しています。
仲間づくりや、趣味・学習の場など、目的に合った環境を案内しています。
賭けない・飲まない・吸わないをモットーにした麻雀クラブなど、脳へのほどよい刺激をもたらすユニークなクラブ活動なども好評を博しています。
10.渋谷区
渋谷区では高齢者が安心して暮らすための生活ガイド、「しぶや高齢者のしおり」を地域包括支援センター、出張所・区民サービスセンターのほか、電子書籍版、PDF版で配布しています。
緊急時などに役立つ氏名・連絡先・医療(治療中の病気・かかりつけ医の連絡先など)のことを記入するメモページもついています。
■寝具乾燥
ひとり暮らし、または65歳以上のみの世帯、要介護・要支援認定を受けた方などを対象に、寝具の乾燥を行います。月に1回(年1回は丸洗い)、費用は1回300~400円です。
■シニアいきいき大学
渋谷区では高齢者の社会参加事業として、シニア世代の生きがいづくり、仲間づくりのために、パソコン・英会話・コーラスなどさまざまな講座を開催しています。
11.新宿区
介護医療院新宿区では健康状態に応じた福祉サービスを提供しています。
元気な高齢の方には、地域の高齢者自身が組織・運営を行う高齢者クラブへの資金等の援助、さまざまな人との交流を目的としたふれあい入浴などを実施。
また、支援・介護が必要な方には、歩行器などの福祉用具の貸し出し、介護老人福祉施設などを一定の期間利用できるショートステイなどのサービスを提供しています。ほかにも、一定の金額を納めれば都営バス等が乗り放題になるシルバーパスの発行など、生活に役立つサービスが充実しています。
12.杉並区
杉並区の高齢者福祉の特徴は『生活援助』の多さです。
介護者が急用により介護ができなくなった場合に利用できる「緊急ショートステイ」や、ボランティアなどによる見守り支援「地域のたすけあいネットワーク(地域の目)」、介護用品の支給、介護予防のための教室や講座などを行う「はつらつ元気」など、支援内容は多岐にわたります。
虐待に関する相談窓口や通報窓口も、シニア向け福祉の一環として運営されています。電話での相談は365日24時間体制です。
13.墨田区
リロケーション墨田区のキャッチコピーは「~水と歴史のハーモニー~ 人が輝く いきいき すみだ」。
高齢者の自立を支える事業や、困りごとや相談事の窓口を幅広く設けています。
また、在宅介護者への慰労金や認知症家族会の開催など、高齢者と一緒に暮らす家族や地域社会へのフォローも手厚いのが墨田区の特徴です。
■家族介護慰労金
1年間介護保険によるサービスを全く利用していない(7日以内のショートステイ利用は除く)「要介護4又は5」の方を、在宅で介護した親族に対し慰労金を支給しています。1親族につき年10万円の支給です。
■認知症家族会
区内8つの高齢者支援総合センターでは、認知症家族会を開催しています。介護に関する相談および、情報交換、介護者同士の交流などが目的です。
14.世田谷区
世田谷区では28の「あんしんすこやかセンター(地域包括支援センター)」が運営されています。
そこではシニア世代に向けて「介護予防教室」等の講座を開講しています。無料の講座も多く、気軽に参加できるのが特徴です。
また同センターでは、要支援認定を受けている方や一定の基準に該当した方が利用できる通所型サービス・訪問型サービスを実施しています。介護が必要な方や高齢者一人暮らし世帯へのサービス等も用意されているため、安心して生活できます。
大蔵にある区立総合運動場をはじめ、街中に点在する運動施設にはトレーニングマシンやプールなどの設備が充実しており、健康づくりに最適です。その他、シニア向けの習い事教室や大会、各種クラブ、世代間交流会などの社会参加活動も活発です。
15.台東区
台東区ではシニア世代の社会参加を支援しています。その中でもシニア世代の交流・活動を支えているのが「シニアライフ応援計画」です。これまでに園芸講座、昔遊び講座などを通して、多くの参加者がつながりを深めています。
また介護予防事業としてシニアヨガ、健康体操、高齢者はつらつトレーニングなどが企画・運営されています。
また65歳以上で、日常生活の動作に困難があるシニアを対象に、転倒予防、介護の軽減のために行われる住宅改修費用の一部の助成も行っています。物件探しや住み替えも、区が協定する保証機構のサポートを受けながらすすめることが出来ます。
16.千代田区
精神保健千代田区では日常生活の支援・地域の支え合い事業が盛んです。
高齢者虐待ゼロを目指した街づくり運動や、特殊詐欺の被害から高齢者を守るための録音機設置などが福祉サービスとして提供されています。
■ノックの手帳
千代田区では、「虐待を起こさない、起こらないまち」「高齢者を尊ぶまち」をスローガンに、「高齢者虐待ゼロのまち」を目指しています。
区民ひとりひとりが高齢者虐待に気づき、予防のきっかけや参考資料になるための、高齢者虐待ゼロのまちづくりハンドブック「ノックの手帳」を、千代田区ホームページで配布しています。
■自動通話録音機を無料設置
振り込め詐欺などの特殊詐欺被害から、高齢者の方を守るため、自動ううわ録音機を無料で設置しています。自動通話録音機は電話に接続すると、呼出音が鳴る前に自動的に録音されていることを警告し、その後通話を続けても内容が録音されます。犯人の声が録音されることになるため、犯罪被害を未然に防ぐことができます。
17.中央区
中央区の福祉サービスの特徴は「後期高齢者医療保険制度」に関するフォローの手厚さです。制度の概要から被保険者証、保険料の納め方など、区のホームページでは6テーマにわけて段階的に説明がなされています。
また緊急通報システムや食事サービスなど、高齢者の在宅生活を支援するサービスも豊富。電球やカーテンの取替など、専門的な技術を必要としない困りごとにたいしては、中央区シルバー人材センター会員による出張サービスが行われます。
『生涯躍動、個性がいきる』がキャッチコピーの中央区。仕事や趣味、健康づくりを兼ねたシニアの社会参加も積極的に支援しています。
18.豊島区
豊島区では少しユニークな高齢者福祉を実施しています。例えばフレイル予防。要介護になりかねない「心身の活力が低下した状態」をフレイルと言いますが、フレイルに着目して予防講座やイベントを開くのは、23区の中でも非常に稀な取り組みです。
また豊島区に住民登録している65歳以上の人を対象に、100円で区内の銭湯に入浴できる「としま・おたっしゃカード」を配布しています。健康促進が目的のユニークな取り組みで、カード提示で年間30回利用できます。
栄養バランスのとれた食事を自宅に届ける配送サービスや、要介護4以上の在宅高齢者に向けた出張理容サービスも実施。
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19.中野区
中野区では高齢者や障害のある方が安心して地域で暮らしていけるよう、町会や自治会、民生委員、事業者などが協力し、地域での支え合い活動の推進に取り組んでいます。
■緊急通報システム
田舎暮らし病院日常生活において常時見守りを要する65歳以上ひとり暮らし高齢者等宅に感知器(見守りセンサー)や火災センサーを設置する他、無線発報ペンダントの貸し出しを実施。
■認知症高齢者等個人賠償責任保険
認知症で徘徊行動のあるシニア等が第三者に損害を与えた場合に、損害を補償するサービスです。
また高齢者農園やバリアフリーマップ(なかの便利地図)の配布など、人と人との繋がりや社会参加を促す取り組みにも積極的に取り組んでいます。
20.練馬区
後期高齢者医療制度や、「健康長寿はつらる事業」など、保険・医療・健康面での基本的な福祉事業をしっかりおさえる練馬区。
一方で食のほっとサロン事業や寝具のクリーニングなど、介護が必要であったり、閉じこもりがちな方と社会を「食」でつなぐオリジナルの支援事業にも取り組んでいます。
■食のほっとサロン事業
NPOなどの地域団体が、民家や店舗等を会場として、月2回から週1回程度、会食を中心にお口の体操や食に関するミニ講座などを行う通所サービスです。65歳以上の方が対象になります。
■街かどケアカフェ
高齢者など地域住民が気軽に集い、お茶を飲みながら介護予防について学んだり、健康について相談したりすることができる地域の拠点です。区内4か所で運営されています。
21.文京区
グレイプス世田谷千歳台文京区では区内の生活圏ごとに設置された「高齢者あんしん相談センター(地域包括支援センター)」と、区の福祉課が連携をとり、高齢者の総合支援や虐待防止、消費者被害などに対する権利擁護などのアドバイス、申請受付などを行っています。
成年後見制度や認知症支援など、お金のことから認知症の高齢者と暮らす家族のサポートなどもそなえた、充実の相談窓口を運営しています。
■介護予防
文京区では要支援及び要介護の認定を受けていない75歳以上84歳以下の方などを対象に、「健康質問調査票」を配布し、生活機能低下の早期発見、介護予防を目指しています。
65歳以上のすべての高齢者に向けた介護予防教室や、生活機能の低下が見られる方向けの予防教室など、用途に合わせた講演会や講座も開催し、快適なシニアライフの維持と継続に貢献しています。
22.港区
港区は高齢者の生活援助に力を入れ、日常生活で使う用具の給付や、認知症による徘徊時の探索支援など、様々な福祉サービスを提供しています。
■緊急一時介護人の派遣
ひとり暮らし高齢者等(65歳以上のひとり暮らし、または65歳以上の高齢者のみの世帯)が、病気やけがなどの緊急、または一時的な理由により家事援助や身体介護が必要になったときに、ホームヘルパーを派遣し、日常生活の安定を図る取り組みです。
■介護家族の会
介護についての不安や悩みなどを安心して話し合える場として、「介護家族の会」があります。
「介護家族の会」は、5地区5か所の会場で、それぞれ月1回開催しています。生活援助は港区が提供している福祉サービスの極一部。
23.目黒区
目黒区では、高齢者の方がこれまでの住み慣れた地域で、健康な身体で生きがいをもって心豊かに過ごせるよう、様々な福祉サービスを提供しています。
■福祉の相談窓口(サンデーコンシェルジュ)
毎月第4日曜日に、目黒区総合庁舎1階の区民相談室にて「福祉の相談窓口」を開設しています。
平日に介護、育児、お仕事などで時間がない方、夜間や土曜日に地域包括支援センターに行くことができない方などにおすすめの相談窓口です。
■認知症安心ガイドブック
目黒区では、「認知症の人にやさしいまちづくり」を目指し、認知症について理解を深め、適切なサービス等を受けることができるよう「認知症安心ガイドブック」を作成しています。
「その人らしさを地域でサポート」をテーマに、認知症の人やその家族の立場で、困りごとや相談ごとに活用できる医療やサービス等の情報まとめています。
【東京26市の取り組み(令和3年10月5日現在)】
八王子市 三鷹市 立川市 武蔵野市 青梅市 府中市 昭島市 調布市 町田市 小金井市 小平市 日野市 東村山市 国分寺市 国立市 福生市 狛江市 東大和市 清瀬市 東久留米市 武蔵村山市 多摩市 稲城市 羽村市 あきる野市 西東京市
各地で広がる「見守り」の新サービス 高齢者の安心、地域で支える
■「地域包括ケアシステム」の構築
厚生労働省の調べで、2012年時点で認知症の高齢者は約462万人、2025年には約700万人に達する見通し。警察庁の統計では、認知症などのため行方不明となった人は2013年に1万人を超えている。その98%は届け出から1週間以内に所在が確認されたが、高齢者をめぐる問題は、これからますます深刻になることが予想される。
*こうした現状を踏まえ、厚生労働省は2013年、団塊の世代が75歳以上となる2025年を目途に
「高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援の目的のもとで、可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けること」
を目標に、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される『地域包括ケアシステム』の構築を推進する方針を打ち出した。
・医療・看護
・介護・リハビリテーション
・保健・予防
の専門サービスと
・住環境
・生活支援・福祉サービス
が連携しながら、高齢者の在宅での生活を支えることを目指している。
自治体・企業・市民が協力
各自治体は地域の見守り力を高めるための施策に乗り出している。
その一つが、東京都と16社・団体との間で締結した「地域見守り協定」。高齢者が訪れることの多いコンビニや金融機関、宅配サービスを行う生協や新聞販売店など、毎日の生活に密接にかかわる事業者や、タクシー会社、不動産業者、農協などが参加している。
協定では、
(1)日常業務の中で高齢者の異変に気付いた場合に地域包括支援センターや警察、消防などの専門機関に連絡をとる
(2)「認知症サポーター養成講座」を受講するなどして認知症に対する正しい知識を習得し、認知症患者やその家族をできる限り支援する
(3)日常業務の中で高齢者が消費者被害に遭っていると気付いた場合に消費生活センターに連絡する
(4)地域の高齢者支援活動に協力する
などが定められている。
愛知県名古屋市では、認知症で徘徊する高齢者を市民の目を利用して見守る「はいかい高齢者おかえり支援事業」を行っている。
徘徊の恐れがある高齢者を事前に登録し、もし行方不明になったときには、市民が参加する「おかえり支援サポーター」に捜索協力依頼のメールが届く仕組みだ。
2012年の事業開始から380件のメールが配信され、7件で協力者による発見に至った。「はいかい高齢者おかえり支援事業」の登録者は、2016年2月末時点で987人にも及んでいる。
自治体のIT活用も進展
人が参加する見守りだけでなく、ITなどの新しい技術を利用した取り組みも各地で進められている。
兵庫県伊丹市では、防犯カメラとビーコン受信機を設置、発信機を所持した高齢者や子どもが近くを通ると保護者に通知される「まちなかミマモルメ」というサービスの運用を開始。
カメラと受信機は、各小学校区に50台ずつ設置するほか、公共施設やスーパー、駅などに合計1000台を設置する予定。
発信機は500円玉程度の大きさで、保護者のスマートフォンから設定した距離以上離れると、スマートフォンが震えるなどして保護者に通知される仕組み。
医療の改革も進められており、在宅での医療・介護・生活支援を充実させるための施策も展開されている
これからの高齢化社会において「一人で生きる」という考え方から「地域」で「相互」を「見守る」という意識にシフトすることが必須だ。
【大阪府の取り組み】
■消費者安全確保地域協議会
平成28 年4月に施行された改正消費者安全法では、地方公共団体に、消費者安全確保のための地域協議会(法定の見守りネットワーク)が設置できると規定されています。消費者安全法に基づく地域協議会を設置する独自の意義は、たとえ本人同意が得られない場合であっても、「地域協議会内で被害に遭っていると考えられる高齢者・障がい者の個人情報の共有ができる」ことにあります。
令和元年12月末現在、大阪府内では八尾市、和泉市、交野市、岸和田市、豊中市、門真市、箕面市、大阪市、枚方市の9市で設置されています。
消費者庁では人口5万人以上の全市町において、この協議会を設置することを政策目標に掲げています。大阪府では、府内全市町村での設置に向けた支援を行っています。
大阪市などでは認知症高齢者見守りネットワーク事業が積極的に行われています。
■独居高齢者等見守りサポーター事業
介護保険サービスを受けていたり施設入所中の方は除いた75歳以上の独居の世帯すべてを対象に、地域住民やボランティア等による定期的な個別訪問を実施し、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らせるよう、医療・介護・虐待対応を要する方の早期発見、早期対応を図るとともに、適宜必要な支援につなげていくことをめざす事業です。
区内の65歳以上の高齢者世帯のうち4割が独居高齢者であり、また地域資源や介護・福祉などのサービスから孤立した高齢者が増加しており、外部の目が入らないことで虐待などの問題が深刻化し、発見が遅れることで支援者が十分な対応を取れないことが懸念。
そのため、生活状況の変化を早期に把握し、必要に応じて医療・介護・福祉などのサービスに早期につなげるなど、区内の高齢者一人ひとりの生活を支援していくため、普段からの見守りを強化する取り組みを行っています。
また、「大阪市認知症高齢者見守りネットワーク事業」は認知症高齢者等の方が、徘徊等により行方不明となった場合に、その方の氏名や身体的特徴等を、見守り相談室から地域の多様な協力者(地域団体、民生委員、事業者など)にメール等を配信し、早期発見・保護につなげる取り組みです。
東住吉区では「大阪市認知症高齢者見守りネットワーク事業」の推進にあたり、「認知症高齢者等の行方不明時の早期発見にかかる協力協定」を団体、民間の事業者と締結し、高齢者が毎日を安心して暮らせるよう取り組んでいます。
■ 毎日の体調管理、コミュニケーションならスマホだけでできる簡単見守りサービス「ピースサイン」がおすすめ
ピースサインなら月々500円で日常のコミュニケーションから災害時の安否確認まで、普段の生活に安心をプラスできます。アプリだからスマホがあればどなたでも利用可能。
「毎日の見守り」
「いざという時の安否確認」
の両方を備えた見守りサービスです。
操作も大きなボタンをタップして返信するだけだから、テキストを打たなくても安否を知らせることができます。高齢者にも使いやすい直感的なUIだから、面倒な操作方法によるわずらわしさからの「使わずに放置」の心配もありません。
高齢の家族と離れて暮らす方だけでなく、一人暮らしを始めた新社会人や、通学を始めたお子様などの日々の見守りにもご利用いただけます。
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Peace Signが選ばれる理由
高齢の親と離れて暮らしていると、傷病発生、ヒートショック、熱中症、認知症など心配になる場面がたくさんあると思います。そんな時は見守りサービスの検討が必要です。数多く存在する見守りサービスの特徴と比較し、自分たちにあった見守りサービスを選ぶ事をおすすめします。「見守りサービスとは?」、スマートフォンアプリやセンサー設置するもの、人が訪問するものまで、わかりやすくご紹介します。またその中でアプリ型見守りサービス「ピースサイン」が選ばれている理由をお伝えいたします。
各種見守りサービスのメリットとデメリット│見守りサービスの比較と選び方のポイント
2022-08-09
高齢者の見守りサービスは第三者の介入があっても駆けつけてもらいたいか、自分たちだけで見守りたいか、プライバシーは守りたいか、などさまざまな種類があり、メリットもデメリットもあるため、見守られるご家族の思いなど家族間での対話が大切です。
一人暮らしの高齢者が増加する理由と家族ができる対策について|【高齢者の一人暮らし実情】
2022-08-09
高齢者を孤立させない全世代の人々の暮らしが守られる社会にしていくために、国、地域、自治体が高齢者社会に向けた取り組みを強化していきながらコミュニケーションを習慣化させていくことが大切です。