老後の住み替え、孤独死に備える高齢者の住まい
2022-10-31老後の一軒家暮らし
みなさんは高層住宅、アパート、一軒家、どれにお住まいでしょうか。
内閣府の「令和3年版高齢社会白書」では、現在65歳以上のかたの8割は持ち家という結果が出ています。かつて、都心や郊外に小さいながらも一軒家「マイホーム」を持つことが大きなステータスだった時代がありました。
「一生の住まい」「子供たちに資産を残す」など大きな想定で建てた我が家も、その後に子世帯が自立して高齢夫婦だけになり、若いうちは苦にならなかった広さや階段、一軒家での暮らしの維持と管理に苦労する例は少なくありません。
管理や利便性などでもう少し手狭なところに引っ越しをしたい、有料の介護付き施設を考える、2世帯や3世帯など家族と同居でも住宅設備が合っていないなど、老後の住まいについて考える必要は誰でも必ず出てきます。
老後の住まいの探し方
元気なままで老後を迎えても、病気になったときどうするか、ご夫婦で老々介護になったらどうしよう、など心配から気持ちが落ち込み、不安になってしまうこともあるかもしれません。
老後をできるだけ健康に、何かあっても安心できる住まいを選ぶことが大切です。
住み替えで一番考えることは住まい(住宅)を変えることと、
「住む地域を変える(別の地域で暮らす)」
ことだと思います。
定年退職し、今までよりも家にいる時間が長くなる老後は、地域とのかかわりが増え、そのエリアの特性がとても重要になってきます。
一軒家を離れ住みやすいアパートにご夫婦で暮らす、お一人で暮らすなどにしても、高齢者が物件を探すことは孤独死や保証人など、様々な問題からとても困難です。
高齢者向けの物件を多く持っている管理会社を探す、独居でも安心の見守りサービスを設置した物件を選ぶ、地域での包括ケアが充実しているエリアを選ぶ、など老後を安心して暮らすための方法は様々です。
老後は自然豊かな郊外でのんびり暮らしたいと考える方が増えている一方で、「はじめて暮らす土地での不安」を感じる方も少なくありません。
まずはお住まいを希望する地域での「地域包括ケアシステム」を調べることが重要です。
厚生労働省は、2025年(令和7年)を目途に、高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援の目的のもとに、可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、地域の包括的な支援・サービス提供体制(地域包括ケアシステム)の構築を推進しています。
地域包括ケアシステムとは、人口減少社会における介護需要の急増という困難な課題に対して、医療・介護などの専門職から地域の住民一人ひとりまで様々な人たちが力を合わせて対応していこうというシステムです。
要介護状態となっても、住み慣れた地域で自分らしい生活を最後まで続けることができるように地域内で助け合う体制のことで、地域包括ケアシステムは、それぞれの地域の実情に合った医療・介護・予防・住まい・生活支援が一体的に提供される体制を目指しています。
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