秋なると体がだるい。70代の女性に起こりやすい「季節の変わり目」の体調不良とは

やっと暑さがおさまって、朝晩は過ごしやすい気温になってきました。
秋は気温が下がって過ごしやすい季節ではありますが、体調不良が起きやすいのも秋特有。
季節の変わり目、70代、80代の女性は体調管理どうしてますか？

高齢者に多い秋の体調不良

秋に起こりやすい高齢者特有の不調としては、季節の変わり目の影響や加齢による身体機能の低下が関係しています。
そのため、こういった体調の不調が見られることが多いのではないでしょうか。

1. 体温調節機能の低下による体調不良
   　高齢者は体温調節機能が若年層に比べて低下しているため、気温の変化に対応しにくくなります。秋は昼夜の気温差が大きくなる季節であり、寒暖差が原因で風邪をひきやすくなったり、体調全般が不安定になりやすいです。 また、冷えを感じやすくなることから、手足の冷えや全身の冷え性も悪化することがあります。

2. 関節痛や筋肉痛の悪化
   　秋になると気温の低下や湿度の変化により、関節痛や筋肉痛が悪化することがあります。特に、関節炎や変形性関節症といった慢性的な関節の問題を抱えている高齢者は、気圧の変動や寒さに敏感になり、痛みが強くなることが多いです。

3. 免疫力の低下による感染症リスクの増加
   　高齢者は免疫機能が弱まっていることが多いため、季節の変わり目に風邪やインフルエンザ、肺炎といった呼吸器系の感染症にかかりやすくなります。
   特に秋は気温が下がることでウイルスが繁殖しやすくなるため、体力が低下しがちな高齢者にとっては感染症のリスクが高まります。
   

4. 季節性うつ病や気分の落ち込み
   　日照時間が短くなる秋は、季節性うつ病（SAD）と呼ばれる抑うつ症状が現れやすい季節でもあります。高齢者は孤立感や喪失感を感じやすいこともあり、季節の変化に加えて気分が落ち込みやすくなり、意欲の低下や活動量の減少が見られることがあります。
   

5. 消化機能の低下と便秘
   　秋は気温が下がることで血行が悪くなり、消化器系の機能が低下しがちです。高齢者の場合、特に便秘や胃腸の不調が現れやすく、食欲不振や消化不良に悩まされることが多くなります。寒さが原因で水分摂取量が減少することも便秘を悪化させる要因です。
   

これらの不調は、秋の環境変化に加え、高齢者の体が加齢による変化に対応しにくくなることが関係しています。寒暖差に備えて適切な服装や体調管理を心がけることが、これらの不調を予防する上で重要です。また、定期的な運動やバランスの取れた食事、そして感染予防対策も有効です。

春や秋の季節の変わり目に多い高齢者の「不定愁訴」

季節の変わり目に高齢者が感じやすい「不定愁訴（ふていしゅうそ）」とは、明確な病気の診断がつかないものの、体に不調を感じる状態を指します。特に、季節の変わり目には自律神経が乱れやすく、身体や心にさまざまな不調が現れやすくなります。
高齢者の場合、加齢に伴う体力や適応力の低下が加わり、「体調不良」と言っていい明確な症状が現れます。
最近では70代、80代だけでなく30代の女性にも不定愁訴を訴える方が増えています。
不定愁訴の多くは自律神経の崩れからくるといわれ、心身のストレス、不規則な生活習慣、ホルモンバランスの乱れなどが要因となり、自律神経のバランスが崩れたときにあらわれることが多いといわれています。

1. 疲労感や倦怠感
   　高齢者は季節の変化に対する適応力が低下しているため、夏から秋、または冬へと移行する際に強い疲労感や倦怠感を感じやすくなります。体力が回復しにくいと感じることも多く、休んでも疲れが取れないことがあります。
   

2. 頭痛やめまい
   　自律神経の乱れによって血圧が不安定になることが多く、これが原因で頭痛やめまいを引き起こします。特に、寒暖差が激しい時期には、気圧の変動や体温調節の困難さが影響し、これらの症状が悪化することがあります。
   

3. 不眠や睡眠の質の低下
   　季節の変わり目は、自律神経の働きが乱れやすく、睡眠に問題が生じやすい時期でもあります。眠りが浅くなる、寝つきが悪くなる、夜中に何度も目が覚めるといった症状が現れ、結果として日中に疲労感や注意力の低下を感じることがあります。
   

4. 消化器系の不調（胃痛、腹部膨満感、便秘など）
   　自律神経の乱れは消化器系にも影響を与えます。季節の変わり目には胃腸の働きが悪くなり、食欲不振や胃痛、腹部膨満感、便秘などの症状が現れることがあります。また、高齢者の場合、これらの症状が慢性化しやすい傾向にあります。
   

5. 心身の不安感や気分の落ち込み
   　季節の変わり目には、精神的な不安感や抑うつ症状も現れやすくなります。特に日照時間が短くなる秋から冬にかけては、気分が落ち込みやすく、意欲の低下や無気力感を感じることが多いです。
   

6. 肩こりや関節の痛み
   　気温や気圧の変化に敏感な高齢者は、肩こりや関節痛といった身体的な痛みを感じることも多くなります。特に秋口は、冷えや湿度の変動によって筋肉や関節が硬直しやすく、慢性的な痛みが強くなることがあります。
   

これらの不定愁訴は、明確な病気とは言えないものの、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。高齢者にとっては、体力や免疫力が低下しやすい季節の変わり目に、こうした不調を予防するための工夫が大切です。
十分な休養や栄養バランスの取れた食事、適度な運動などが症状の改善に役立ちます。また、必要に応じて医師の相談を受けることも重要です。

70代の女性が「季節の変わり目」に体調不良になる理由まとめ

70代の女性に起こりやすい「季節の変わり目」の体調不良は、加齢に伴う身体機能の変化が影響しやすいため、多岐にわたります。気温や湿度の急激な変化が体調に負担をかけ、特に自律神経や免疫機能が乱れやすくなることが要因と考えられます。

気温の変動が大きくなると、体はその変化に適応しようとエネルギーを消費し、結果として疲れやすくなることがあるため春や秋など、昼夜の温度差が大きくなる時期に、疲労感を感じやすくなります。
自律神経の乱れにより気温や湿度の急変が体の恒常性を乱し、睡眠障害やめまい、動悸などの症状も出やすくなります。
に女性は更年期後のホルモンバランスの変化が関与し、自律神経が影響を受けやすいためです。

秋から冬への移行期は免疫力が低下しやすく、インフルエンザや風邪にかかりやすくなります。また、冷え込みが始まる季節には血行が悪化し、体が冷えることで体調を崩しやすくなります。
このように、70代の女性は季節の変わり目にさまざまな体調不良を経験しやすいため、日々の体調管理や適切な衣類選び、栄養補給、そして休息が大切です。特に予防策として、温度調整を意識した生活環境の整備や、ストレッチやウォーキングなどの軽い運動が体調維持に効果的です。

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